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世界の言語を見渡して 「国連公用語」

国連の公用語は英語、フランス語、スペイン語、ロシア語、中国語、アラビア語の6つです。現在国連に加盟している国は193カ国ありますが、その数が増えようが減ろうが、言語としての伝達能力を基準にする限り、どの言語を公用語として選択しても何の問題もありません。

国連公用語として選ばれている6言語は、言語として優れているかということ以外の理由で、現在の地位を保っているに過ぎないのです。

容易に想像がつくように、その理由は、国連が第2次世界大戦の戦勝国主導で設立されたものだからです。主な戦勝国はアメリカ、イギリス、フランス、中国、ソ連(ロシア)で、これらの国で使用される言語はいずれも国連公用語になっています。

ただし、戦勝国はいずれも大国なので、これらの言語を使用する国家と人口が多いことも確かです。英語は55カ国20億人、中国語は中国とシンガポールですが14億人、ロシア語は4カ国の公用語として3億人の話者を擁していて、設立時の経緯とは無関係に、国連の公用語とふさわしい大言語です。

同様に、使用国と使用人口多さという観点で公用語に選ばれているのがスペイン語とアラビア語です。中南米で広く使用されるスペイン語は、19カ国の公用語として4億人の話者を有し、石油産出国が集中する中東の共通語であるアラビア語は、23カ国の公用語として3億人もの話者を持っています。

1つだけ、フランス語の話者は1億人に過ぎず、これは日本語よりも少ないのです。しかし、アフリカと東南アジアを中心とする国は29もあり、世界における影響力はあなどれません。19世紀から20世紀にかけては、フランス語が世界の外交用語だった歴史があり、フランスが自国語に注ぐ情熱はすさまじいものがあります。国連公用語としての地位は当面安泰と言えます。

国連加盟国すべてが自国の言語に愛着を持つのは当然のことであり、自国語での発言や書類の作成が可能になれば、確かに望ましいことだと言えるのです。ただ、翻訳や通訳にかかる膨大な時間と手を考えると、公用語が1つに限られていれば最も効率的などいうことは言うまでもありません。

実際、わずかに6カ国語の公用語に関わる翻訳や通訳のために、国連は1万人ほどの職員のうち20%もの人員をあてて、総予算の7分の1もの金額を費やしています。加盟国すべての言語を公用語としているEUに比べると公用語数は少ないものの、単なる言語上の理由でこれだけ膨大な手間をかける必要性が、果たして本当にあるのだろうかという疑問も生まれてこないわけではないでしょう。

国連における活動の経済性を優先するのなら、たとえば最も有力なグローバル語である英語のみを公用語にすればいいと思うのです。しかし、言語はコミュニケーションのためのツールではありません。言語には国家や民族の歴史と文化が凝縮されていて、人員と予算を削減するために公用語数を減らすことは難しいですし、国連本来の目的に照らしても望ましくないということです。

とはいえ、加盟国すべての言語を国連の公用語として認定することは現実的ではないですから、何らかの基準を設定して、その基準を満たす言語であれば公用語に加えるという方法も考えられるはずです。

1つの基準として例えば、国連運営のために各国が捻出する分担金の金額が挙げられます。分担金ならば、日本はアメリカに次いで2番目の金額を、ドイツは3番目の金額を負担しています。とすると、日本語こそが次なる国連公用語の最有力候補になってもよさそうな気がします。しかし、そのためには日本語・日本文化を代表する努力など、相当の困難を克服する必要があるでしょう。

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