HOME階層下がるインド英語(ヒングリッシュ)

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「インド英語(ヒングリッシュ)」

インドにおけるITの進歩は素晴らしい。海外に輸出されるソフトウェアなどの売上は、年間2兆円以上に上ります。インドは数字や論理学など科学関係のレベルが伝統的に高いのですが、加えてインド人エンジニアの英語能力が一般的に優秀だとも言えます。IT関係の文書はすべて英語で作成されますが、それだけに高い技術の成果を国際的に発信することが容易なのです。

インドで英語が使われるようになったのは、18世紀後半のイギリス東インド会社との交易からです。19世紀半ばにはムガール帝国が崩壊し、インドがイギリスの植民地になると、英語はこのイギリス領インド帝国の公用語としての位置を占めるようになります。

英語は世界各地で公用語として使用されていますが、必ずしもイギリスやアメリカが、英語に関して誰もが従うべき統一的なルールを与えているわけではなく、イギリスやアメリカ間でさえ少なからず違いがあります。インドだけではなく、フィリピン、シンガポールのシングリッシュ、南アフリカなど、それぞれ独特の英語が発達しました。

インド英語の特徴としてまず挙げられるのは、rの発音です。アメリカ英語では舌を上に巻きあげるようにして発音されますが、インドでは、イタリア語やロシア語などのrと同じく、歯ぐきの付け根で舌先を震わせる「巻き舌」で発音されます。しかも単語のつづりにある文字は原則としてすべて発音されますから、例えばpark(公園)やunderstand(理解する)は、「パルク」や「アンデルスタンド」のように聞こえる。また、thで書かれる音は、正しくは舌を上下の歯ぐきの間に挟んで発音しなければならないのですが、日本人と同じようにインド人にも発音しにくいようで、thank youは「タンキュー」のように発音される。

さらに、アメリカやイギリスの英語ではこのアクセントが決まっていて、どれかの母音を強く発音するのですが、インド英語ではこのアクセントが明瞭ではありません。その上、一般にインド人は早口で英語を話すので、耳に聞く限りでは日本人が想定する英語とはかなりの違いある印象を受けます。

文法的にもいくつかの特徴があります。Know(知る)やunderstand(理解する)のような動詞は、いわゆる「状態動詞」に分類されて、通常は進行形にならないとされます。ですがインド英語では、He is knowing the fact.(彼はその事実を知っている)のように、状態動詞でも進行形で使われるのが普通なのです。

また、You are Japanese, isn`t it?(日本人ですよね?)のように、isn`t it?という形を、付加疑問分を作る共通の表現に用いるほか、Didn`t you attend the meeting?(会議に出席しなかったのですか?)という質問に対して、Yes, I didn`t.(はい、参加しませんでした)と、NoではなくYesで答えます。正しいとされる英語の文法とは異なる表現がインド英語では使われます。

このような独特の特徴が見られることから、インド英語は一語でHinglishと呼ばれることもあります。欧米の英語使用者にも確かに理解しにくいらしく、IT産業を推進するインドの企業では、出来るだけ標準的な英語を使って、相互理解を円滑にしようと努力しているようです。しかし、公用語が19もあるインドで、広い地域で通じる言語はほぼインド英語に限られていて、こうした事情が継続する限り、HinglishがEnglishに統合される日はまだ遠いでしょう。

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