中国語は難しそうに見えるが、文型は3つしかない。しかも驚くほど、日本語と考え方が似ている。日本語と同じ点、違う点を押さえれば、中国語が頭に入ってくること間違いない。
述語として用いられるのは主に動詞と形容詞だが、制限付きながら名詞や「主語+述語」も述語になる。この述語部分の形態に応じて動詞述語文、形容詞述語文、名詞述語文、主述述語文等に区別される。
動詞述語文
英語と同じ「主語+動詞(+目的語)」の文型。否定形や疑問形の作り方は、形容詞文と同じ。目的語以外の要素を加える場合は、主語と動詞の間に入れる。これも日本語と同じ。
主語 | 動詞 | 目的語 | 和訳 |
。 | 私はご飯を食べる。 |
英語と同様に目的語を2つ取る場合もある。
主語 | 動詞 | 目的語1 | 目的語2 | 和訳 |
。 | 私はあなたにお金をあげる。 |
形容詞述語文
中国語では形容詞がそのままで述語になる。ただし、この場合比較・対照のニュアンスが生じ、また、多くの場合そこで言い切りにならない。語順は日本語と同じ。形容詞の前に通常は「很」が入る(否定形、疑問形では取る)。
主語 | 形容詞 | 和訳 | 補足 |
。 | 今日は暑い(が、昨日はこんなに暑くなかった)。 | *()内のニュアンスを含む |
程度副詞と共に用いると、この比較・対照のニュアンスが消え、文として成立する。
主語 | 副詞 | 形容詞 | 和訳 |
。 | 今日はとても暑い。 |
非常のような程度副詞はそれぞれ意味を持つので、それによって文の意味は変化する。そのような副詞の意味を反映させたくない場合、例えば「とても」ではなく、ただ単に普通に「~だ」という形容詞そのものの意味を持たせる場合は、很を形容詞の前に置く。
主語 | 很 | 形容詞 | 和訳 |
。 | 今日は暑い。 |
很は本来「とても」という程度を表す副詞だが、強く発音しない場合はそれ本来が持つ「とても」という程度の意味は反映されない。形容詞述語文を成立させる文法的記号として考えればよい。
很の本来の意味を反映させたい場合は很を強く読めばよい。
名詞述語文
中国語は名詞・名詞句・代名詞・時間詞・数量詞を述語にすることができる。「主語+名詞(名詞句/代名詞/時間詞/数量詞)」の形になる。語順は日本語と同じ。
主語 | 名詞 | 和訳 |
明日は月曜日だ。 | ||
今日は15日だ。 | ||
今10時半だ。 | ||
彼の身長は180cmだ。 |
主述述語文
「主述」とは「主語と述語」のことで、主述述語文とは述語部分が「主語+述語」の形になっているものである。
主語 | 述語(主語+述語) | 和訳 |
わたしは頭が痛い。 | ||
日曜日は人が多い。 | ||
今日は天気が良い。 |